【考察】堕天作戦 虚術の仕組み

考察/解説

以前に堕天作戦の魔術の簡単な分類記事をアップしましたが、堕天作戦の魔術分類

今回は堕天作戦に登場する魔術の中でも一番謎の多い虚術について考察していきたいと思います。

 

※以前にコサイタスのゼロ旋風についても考察したことがありますのでよろしければこちらもどうぞ【考察】地獄献上 『ゼロ旋風』窒素の雪の成り立ち

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虚術とは

登場人物ではシバが主な使い手です。今の所不死者を消し去る唯一の手段です。

ケレスの推測によるとコサイタスの氷地獄も虚術の一種だそうです。

虚術についての表現はナイフ不死者が一番わかりやすく説明してくれています。堕天作戦の登場人物は説明上手な人が多いから助かります😊

2巻35ページ(天獄囚徒Part2【あらすじ】堕天作戦 2巻 天獄囚徒 Part2)にてナイフ不死者が

「空間を負に曲げて物質を飲み込む魔法」と推測しています。飲み込む先は真空の異次元かと思われます。※追記:異次元に限らずもっと身近な宇宙空間かもですね。

一般的な魔法が異次元からエネルギーを生み出すのに対して反対(負)の動きです。

またナイフ不死者はこのような表現もしています。

「エントロピーの減少だ」

この二つのキーワードからシバの虚術の仕組みを解いていきたいと思います。

空間を負に曲げるとは

空間を曲げるものの代表は質量です。一般相対性理論によるとその曲がった空間を落下する力が重力です。

高い場所から持っているボールを手から離すとボールは自然と落下します。何も力は加えずともボールは空間を上から下に動いたことになり、空間を押し曲げてボールはその軌道に沿って移動したと考えられます。これが重力(質量)が空間を曲げるという一例です。

ちなみに、とんでもない質量の存在が宇宙に存在しているとすると、空間がとんでもなく大きく歪み、光すら脱出できなくなる状態となります。これが俗にいうブラックホールです。

空間を負に曲げるとは、この逆の操作で質量を失わせる操作のことだと思われます。

エントロピーとは

意味としては原子的排列および運動状態の混沌(こんとん)性・不規則性の程度を表す量。

ですが、正直この文ではよく分からないので、むか〜しに習った知識や新たに調べた情報で私なりに解釈していきます。

よく散らかっている状態や情報が雑然としていることを「エントロピーが高い」などと言ったりしますが、エントロピーとはもともとは熱力学の分野で使われていて、熱力学第二法則で登場します。

熱は温度の高い所から低い所へ流れて、逆にはなりにくい。その不可逆性の指数(元に戻りにくさ)が本来のエントロピーの意味です。

不可逆性の例

先ほど熱量で出てきた以外にも

○コーヒーにミルクを混ぜるともとのコーヒーとミルクには戻しにくい

○水を沸騰させて水蒸気にすることに比べて、大気中から水を取り出すことは難しい

などがあります。一方向にはできても逆は難しい事象を「エントロピーが高い」といいます。

ここから派生して統計理論や情報学の分野でも、混沌とした状態や雑多な状態のことを「エントロピー大」と表現するようになりました。

エントロピーの減少とは

基本的にエントロピーは減少することはありません。

ただし、外部に別のエネルギーを調整する機能があればこの法則は例外となり、内部でのエントロピーの減少が起こり得ます。

例えば、室内で冷房のエアコンを使う場合です。室内の温度は下がりますがこれは外部に調整機能である室外機という存在があるからです。全体で見るとエントロピーは減少していないのですが、室内だけでみるとエントロピーが減少したと言えます。

シバの虚術も同じで、シバは外部の異次元空間にエネルギー(物質)を放出する魔法を使えるため地球上ではエントロピーの減少が起こりえます。

これがナイフ不死者の言っていた「エントロピーの減少」の正体だと思います。

 

シバの虚術の正体

シバは物体そのものを消し去るのではなく、異次元空間(宇宙空間)につながる球体(ミラーボール)を作り出し、その球体に触れたものは地球とは別の異次元空間へ飛ばすことができるようです。

飛ばされた先でどのようなことになっているかは不明です。今までナイフ不死者や放射能物質や土やいろんなものが飲み込まれていますが、どうなっているんでしょうね。

※追記:最初はミラーボールのつながる先を異次元空間だけの表記でしたが、宇宙空間でもありえるのでは?とのご指摘をいただきました。確かに行き着く先は宇宙空間のどこかでも地球におけるエントロピーの減少は適用されます。訂正させていただきます。ご指摘ありがとうございました☆

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